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サブトピック†
登大遊氏と語る「クラウド時代の落とし穴! なぜ日本のIT人材は育たないのか」 - YouTube 2024.12
外部委託先のIT人材のレベル低下が課題。OSI参照モデルのアプリケーション層しか理解していない人材が多い。
ネットワークやOSなど、下位層の知識が不足している。
クラウドサービスの普及により、下位層の仕組みを理解する必要性が薄れたことが原因の一つとして考えられる。
従来、日本の技術者育成は個人の学習に依存していた。
クラウド、マイクロサービス、AIなどの最新技術に必要な大規模な環境を個人で構築することは困難。
外資系企業は、組織的に学習環境を提供することで人材育成を進めている。
日本の生産性が低い理由はロシアと相似 – WirelessWire News 2022.7
日本は、IT技術者やプロジェクトを管理する人々をどのように扱ってきたでしょうか。元請け事業者が大きなマージンをとって、実際に手を動かす下請けの人々にかなり無理な要求をし、ひどい労働環境で働かせてきた結果が今日です。そんな現実について、大手企業の幹部も、人権活動家も、リベラルなマスコミも、政府も、皆、目を瞑っているのです。
(令和4年6月29日)ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査報告書について:公正取引委員会 2022.6
昨今のDX(Digital Transformation)化の流れを支えるソフトウェア業においては、多重下請構造型のサプライチェーンの中で、下請法上の買いたたきや仕様変更への無償対応要求といった違反行為の存在が懸念されている。このため、公正取引委員会は、ソフトウェア業における2万1000社(資本金3億円以下)を対象としたアンケート調査、関係事業者・団体に対するヒアリング調査などによって、ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査を実施した。
業界批判を正しく行うためには正しい資料の分析から 2014.9.19
ガートナーなどの資料を読むとわかるのですけど、アメリカや欧州諸国、日本ではITO(ITアウトソーシング)、BPO(業務アウトソーシング)の伸びが活発です。そういった影響もあり、実際のところ市場は拡張傾向を示してます。
SIerの仕事がSI=受託開発だけなら減少するかもしれませんが、SIerとしての仕事は拡大方向になるのが実情。
そこら辺の情報はきちんと抑えたほうが良いかと思います。
IPAX 2008を見に行ってきた 2010.7.11
有賀さん曰く、現在IT業界とよばれるところは80万人の雇用があるが、専門教育を受けたちゃんとした人材だけで仕事すれば8万人で済むとのこと。それぐらい、今のIT業界は専門教育を受けていない人材が含まれている、すなわち、それでちゃんと回るような社内教育システム、開発体制、長時間労働体制が構築されているということだと思う。
ガラパゴス化する日本の開発環境 2010.5.11
日本以外のそれらの会社ではほとんど当たり前にやられている基本的なことが、日本企業の多くではまったくなされていないということになる。
勿論各社毎に細かい違いはあるにせよ、ドキュメントを自動生成する仕組みや、ソース管理や、ユニットテストなどがきちんと出来ていないということは皆無であった。マネジメントやアーキテクトが居ないということもあり得なかった。
効率化で消える人たち 2010.2.12
現場のリーダーがため息をついておりました。プロジェクトは順調なのに……というか、かなり前倒しなのですが、なにをそんなに落ち込むことがあるの? と不思議に思ってなにかあったのかと聞いてみました。
すると「予算を達成できそうにない」とのこと。
末端場末のエンジニアにはその発言の意味がよくわからなかったのでちゃんと意味を聞いてみました。
「今は月に30時間残業する計算で予算を出しているんだよ」
「え? なにか悪いことでもあるんですか?」
「これだけコストが抑えられるのなら、人を削れっていわれるんだよね」
人を削る=その人にお仕事がなくなってしまうということです。
「日本のIT業界に未来がない」のはデフォ 2010.1.27
雇用調整助成金という名の生活保護を受けてる人を含めるともっと多い.しかも重要なのは,今後需要が増える見込みがほとんどない斜陽産業だということ.まるで炭鉱労働者を税金で食わしてるようなもんだよ
日本のIT業界の不安は,勉強した人間が『全く』評価されないことも原因の一つ.
SIer以外のITビジネスは日本にはほとんどないというのが寂しい現実.
「IT業界が実力主義」というのは幻想だと思うよ.だったらこんなに実力のない,胡散臭い奴らが跳梁跋扈するはずがないから.
むしろスキルを測るのがすごく難しく,スキルを測るのもスキルの一つ.にもかかわらずスキルの無い人が測ろうとするから,そこに矛盾が生じる.
失業の不安はない?まるで数年前にJALを志望した学生のセリフのようだ
日本ITの国際競争力
では資金力も技術力もある、富士通やNEC、日立製作所などのIT大手がイノベーションを起こすことはできないのか? NTTはどうなんだ?という期待も出てくるかもしれない。しかし日本のIT大手には、先に述べたようなネットワークの発想が決定的に欠如している。いやもちろん、多くの企業幹部たちは「ネットワークこそが大事」ということは気づいてはいるものの、ではどうすれば自分たちが単なるハードメーカーではなくプラットフォーマーになることができるのかという問題にぶつかって、いまやお手上げの状態だ。ノーアイデアなのである。
脱デスマーチ。IT業界構造改革に向けての緊急提言 2009.11.4
結論を述べれば「デスマーチは経営ミス」です。「仕事を断る」ことも経営手腕の1つなのですから。
短納期を希望する裏側に「遅すぎた発注」があります。これに「無償」で答える義理はありません。
そもそも「短納期」はクライアントの都合に過ぎず、追加料金を要求するのは当然です。
よその業界ではデスマーチは存在しません。人気ラーメン店の多くは「スープがなくなり次第終了」と客を断りますし、行列ができる焼き肉屋「スタミナ苑(東京都足立区)」は休日になると2〜3時間待ちですが、現時点では店舗拡張も支店出店も考えていないのは、「できる範囲」で対応するものであり、スタッフの犠牲的労働でデスマーチを成立させるIT業界が異常なのです。
IT業界での生々しい話を5つほど
1. 2ch へのアクセス禁止で開発効率が大幅に低下
2. 人事評価制度の歪みを解消するためにあえて優秀でない人材を採用
3. 社内では使われない自社パッケージ
4. 競合他社への販売禁止を条件に出されパッケージ販売を断念
5. IPAのプロジェクトで間接業務に忙殺される
【感想】1みたいな話は多くの現場で見られる。2chはともかくhatenaやniftyのブログにも有益な情報は多いのに閲覧禁止されて効率を落としているケースがある。最悪の愚行は、開発費をケチって開発者にまともなマシンを与えない ことだと思う。今は6〜7万もあればそこそこのマシンが買える(2008年末現在)のにほんの目先の損得にこだわってCPUが遅くメモリが足りないような旧式マシンしか開発者に与えないなど。それで無駄になる時間に人件費をかけて何台の新品マシンが買えるか計算して見てほしい。
元請けにこだわる理由 2008.10.17
お客様のお役に立つに当たって、人月である必要性などどこにもありません。単価を設定するという手間をさぼっている業界側の怠慢だと私は考えています。きちんと自分たちの「システム開発という業務」をIT化することで、頭数を揃えなくてもシステムを作れるようになります。今はハードウェアもネットワークも基盤となるソフトウェアも昔と比較すれば非常に安価に、およそタダと言っても良いくらいの価格で揃えられます。お客様のところに常駐派遣しなければならない理由などありません。であれば、私どものような小さな会社でも元請けがやれます。そして実際にやれています。
無責任感が漂うソフト開発の現場 2008.10.1
OSSを言い訳に使う人は、取引先に対しても、社会に対しても責任を放棄しているように見える。あるいはそこまで確信犯でなく、「食品偽装」くらいの感覚なのかもしれない。つまり、OSSを言い訳にして、とりあえずその場しのぎをしておいて、本当に問題が起きたその時は、自分でない他の誰かが何とかしてくれるだろう…こんな感覚である。
開発コストにムダが多いIT業界、解決策は「分離発注」と「分割発注」 2008.8.7
ユーザー企業の担当者は,開発費用をミニマムにするようなプロジェクト運営の訓練を受けていませんし,開発費用を最低限に抑えても,だれに褒められるわけでもありません。むしろ,開発費用を絞ったために技術的なトラブルやベンダーとのトラブルが発生してスケジュールが遅れると,責任を追求されることがほとんどです。その結果,随意契約で発注したベンダーの言うことを聞いて,ベンダーに十分な費用的余裕を与え,リスクマネーを上乗せした形の予算を組んで発注する方向に傾きます。
フェーズを分けて分離発注しても,下流工程を1社のベンダーに発注する限り,システムの中身がブラックボックスになってしまうリスクは残るかもしれません。その場合に有効なのが「分割発注」です。
高いスキルを持つ上流工程のベンダーを,まず競争見積もりで選定します。上流工程が終了したら,そのベンダーに下流工程用のRFP(Request for Proposal,提案依頼書)も作成してもらい,下流工程のベンダーを競争入札で選定します。そして必要に応じて,上流工程のベンダーに「マネジメント・コントラクタ」として下流工程の開発ベンダーをマネジメントしてもらうのです。
フェーズを分けて分離発注しても,下流工程を1社のベンダーに発注する限り,システムの中身がブラックボックスになってしまうリスクは残るかもしれません。その場合に有効なのが「分割発注」です。
これは,1社に“丸投げ”する代わりに,そこが使っている下請け企業を調べて,何社かの下請け企業に直接発注する方法です。元請け企業の“オーバーヘッド費用”を削減できるので,この方法を有効に活用できると,おおげさではなく,開発費用は半減します。
ベンダーの危機察知能力が落ちている 2008.6.23
当社では元請けの大手ITベンダーに、プロジェクトの進捗管理まで頼ることをやめた。下請け会社に対しても、システム開発の進捗を我々自身がヒアリングするための会議を開くようにした。この会議で、プロジェクトマネジャーの知らない問題が明らかになったことも多い。
IT業界は成功するチャンスの多い夢のある業界 2008.6.6
ちょっとしたアイディアによって、運命が切り開かれていく。こんなチャンスがいっぱいある世界ってそうはないよ。しかも、学歴だとかコネとかお金だとか関係なく誰でも自由に参加できるのだ。
「そんなのマッチョだけジャン」という人がいそうだけど、弾言しておこう。
「がむしゃらに努力できない人は成功しない」「これはマッチョかどうかに関係ない」「どの業種かも関係ない」「がむしゃらに努力できる人だけが成功できるのだ」
SI業界もネット業界も世界に打って出られない理由 2008.5.11
結局のところ雇用流動性だ。
それに限らず日本の場合は空気を読まないと産官からあの手この手で潰されるし、投資家も顧客企業もチキンだし、いくつか安定顧客を抱えながら収支をバランスさせる経営戦略でなければリスクをヘッジできず、そういうオーバーヘッドを抱えたまま、無謀を許され成長に応じた人材を容易に調達できるシリコンバレー組とグローバルで伍するのは極めて難しいのではないか。
崩壊した人月からの脱却 2008.3.17
話を総合すると,「人月からの脱却」の意味するところは,ベンダーが「ユーザーに“原価”を見せたくない」,ユーザーが「ベンダーの“残業代”を払いたくない」ということ。話がかみ合うはずはない。
御社の現場改善力鈍っていませんか 2008.2.27
新人の育成などと悠長なことをいっていられないほどの切迫感で現場を切り盛りする中堅正社員の活躍ぶりだけが際立っているようです。いったい彼らの気合と体力がいつまで長続きするのか、誰も予想できないのではないでしょうか。新たな人材を育てる余裕を持たないことで、仕事をこなせる人材にさらなるしわ寄せが来る悪循環は、いずれ破たんすることは目に見えています。
新人が実務経験を積むだけの時間と舞台が必要です。また作業者のお手本となる先輩社員(ロールモデルと呼ばれます)による指導や、もはやぜいたくな期待かもしれませんが、犯した失敗をフォローできるおおらかな職場環境もあるに越したことはありません。できれば目に見える財務的成果が期待されるテーマに取り組んだ方が対象者のやりがいも大きいでしょう。こうした人づくりの受け入れ態勢を作るためには、ある程度業務上の余裕(遊び)がなくてはなりません。人員削減の行き過ぎた現場では、この種の「遊び」がないために、前述の悪循環から抜け出せない状態が起こりやすいのです。
どうしてこんなにコミュニケーションが取れないのか? 2008.2.26
スピード至上主義:リリースが早ければいいってものではない
オーバースペック:機能が多ければいいってものではない
硬直化しつつもろくなった組織構造:分業が進み過ぎて、1つのチームとして機能しようという意識が希薄になっている
お持ち帰り問題 2008.2.1
例えば金融機関向けのシステム開発はオンサイト、つまり客先で行うのが基本。請負であっても、案件を持ち帰って自社内で開発することは、セキュリティなどへの懸念から顧客が許さない。中央官庁もそうだし、大手製造業なんかもその傾向が強い。
そういうわけなので地方のITサービス会社は、こうした採算性の良い大口案件を下請けであれ、孫請けであれ、地元で請け負うことはほとんど不可能だ。必然的に地方のITサービス会社は、“東京の仕事”を求めて東京に支社・事業所を作るか、地方自治体など地場の限られた大口顧客に依存することになる。
ITなんだから技術者がどこにいても仕事ができるはずだ、と正論を言うのはたやすい。そして、それは世界の常識である。しかし日本の顧客は、ソフトウエアは目に見えないというITのもう一つの特性に不安を感じてきた。目に見えないから、せめて開発工程は目の前で行わせたい。ITサービス会社も「承りました」と御用を聞いちゃうものだから、絶対にオンサイトでないとダメという“非常識”がまかり通ってきた。
もちろん、最近では金融機関なんかにも外資が入ったりして、必ずしもオンサイトにこだわらない顧客も増えてきた。ところが、である。こうしたさばけた企業は、よりコスト削減効果を見込めるオフショア開発に走ってしまう。マクロ的には技術者不足とはいえ、景気に翳りが見えている中で、このままの状況が続けば地方のITサービス業は本当に危うい。
進行基準が日本のIT企業のガラパゴス化を止める 2008.1.21
進行基準では、プロジェクトの見積原価に対する進ちょく率に応じて、売り上げと損益を計上する。つまり、きちんと要件定義 を済ませて仕様を確定させておかないと、当然のことながら精度の高い見積原価は算定できない。見積原価がいい加減なままプロジェクトをスタートさせたり、プロジェクト管理 がずさんだったりすると、最終的な損益にしわ寄せが来る。要件を確定させないままプロジェクトを走らせる──などという、これまでありがちだったことは、今後は許されなくなる。
情報サービス産業を救う銀の弾丸はない 2007.12.15
つまりユーザー企業の発注能力が低いとか、重層的な下請け構造とか、日本の情報サービス産業がおかしいと指摘されることの多くは雇用慣行への適応の結果であって、ユーザー企業やSIerの主体的な経営判断ではない。パッケージやSaaSの活用を更に進めるには、ユーザー企業とSIer双方のマインドセットやインセンティブが変わらなければならないが、いまの業界構造の背景にある解雇規制を取っ払っていかなければ、SOAとかSaaSも、昔の戦略情報システムとかオブジェクト指向 のようにバズワードとして消費されて終わるのではないか
ソフトウェア改造力が足りない 2007.11.12
【感想】改造力が足りないんじゃなくて、もとをただせば時間や予算が足りないんじゃないのか。安く上げようとして無理やりな改造を重ねて来た結果システムの保守性が落ちているのでは。それを開発者の能力だけのせいにするのはいかがなものか
IT業界の低迷の原因 2007.4.16
国内ITサービス会社が価格決定力を失ったのは,
(1)技術革新の停滞,
(2)オフショア開発やパッケージソフトとの競合激化,
(3)省力化という視点での情報システム需要の一巡,
という環境変化が原因と見ている。いずれも短期的に反転が見込めないトレンドであり,ITサービス会社が「価格決定力」を取り戻すためにはこれらの変化への対応が必須となる。
IT産業よ、工業化による品質向上でマトモな産業になれ」---CSK取締役 有賀貞一氏 2007.2.9
ソフトウエア開発の工学化についても,40年も前から重要性が叫ばれているが全然ダメと,バッサリ。下流工程でバグをつぶしている最悪の状況という。組み込み系の人材の少なさも問題という。世の中の工業製品を見渡すと,トヨタのレクサスは制御系で700万ステップ,カーナビ関係で700万ステップのソフトウエアを積んでいる。車もすでにソフトウエア商品になっているというわけだ。さらに,「2000億の売上があるのに利益がゼロだとか,1500億の売上に対して利益が10数億だとか,ソフトウエア企業はひどい有様。こんな業界に若者が来るわけがない」と指摘する。
基本指針策定で政府のIT調達は変わることが出来るか? 2007.1.18
実際の情報システムの調達に当たって、本当に「細部の細部」まで、最初の段階で明確に決まっているというようなことは、滅多にない。システム構築が始まってから新たな要請が出てきたり、仕様書に問題があったりして、手戻りがある… というようなことは日常茶飯事である。
このため、民間企業の場合、発注者側と受託者側が相互に情報を共有・交換しながら、ベストな解決を模索していく。
その間に、使用が変更になることもあれば、予算が変更になることもある。
要するに、徹底的な「競争入札」よりも、「競争圧力が常に存在する随意契約」のような形を取っている場合に上手くいっていることが多い。
この「基本指針」においては、「システム改修などの要請に適時かつ柔軟に対応できることが望ましい」とは書かれているが、実際に政府の予算執行の段階になると、これは容易ではない。
このあたりは、予算ルール上は、システム構築に関する複数年度予算が認められていることになっているはずなのに、実際の事例がほとんどない…といった現状が示している
Last-modified: 2025-01-30 (木) 10:20:42