→[[ルーティングプロトコル]]

#contents

*概要 [#fda1b975]
-Open Shortest Path First
-ネットワーク層で動作するプロトコル。IPパケットのプロトコル番号は89
-コンバージェンスが速い
-SPFアルゴリズム=ダイクストラの経路探索アルゴリズムを使う
--このときメトリックとしてパスコストを使う。パスコストは回線速度に反比例する式で計算する。
-ルート情報をIPマルチキャストで通知する。
--宛先アドレス
---224.0.0.5 ... Helloパケット
---224.0.0.6 ... 代表ルータ(DR)

-パスコストが同じ複数のルート(ECMP:Equal Cost Multi Path)がある場合
--負荷を均等にする等コストロードバランシング機能
--メインで使う経路を決め、他はバックアップにするという使い方も可能(機器や設定による)
--等価コストでのロードバランスは、OSPF 以外でのルーティングプロトコル(IGRP,EIGRP)でも対応
-CIDRに対応。サブネットマスクの長さが異なるネットワーク間で経路制御が可能
-エリアによる階層型ネットワーク(SPFツリー)を形成する

*LSA [#k0e60d0e]
-ルート情報ではなく、リンクステート情報(LSA:Link State Advertisement)を交換する。
-LSAには以下のような情報が含まれる
--ルータID
--接続されるネットワークのネットワークアドレスとサブネットマスク
--接続されるネットワークのタイプ(FastEthernet、など)
--パスコスト(100Mbps / 回線速度、など)
-LSAによってLSDB(Link State Database)を作成する
-LSAの種類
|名称|作成元|目的、説明|h
|Router-LSA|各ルータ|基本となるLSAで、エリア内にネットワーク情報を伝播する|
|Network-LSA|DR|エリア内の情報をDRを中心として交換し、LSA交換を削減する|
|Summary-LSA|ABR|エリア内のネットワーク情報|
|AS-Extra-LSA|ASBR|AS間のネットワーク情報|


*エリア=OSPFエリア [#dfcd0633]
-ネットワークを管理するため分割した論理的単位。共通のLSDBを保持するルータのグループ。
-ルータ負荷軽減の効果がある
-どう分割するかは管理者が決める。1エリア30ルータ以内という意見あり
-エリア内でOSPFツリーを作成する
-エリアIDをつけて管理する
-エリアの境界に位置するルータ(ABR)からサマリー情報を受け取る
-ルータの1インターフェイスは1エリアにのみ参加する
-エリア単位にルート集約できる
-エリア0=Backboneエリア
-他のエリアは隣接するように構築する約束になっている


*ルータの種類 [#r7a4c661]
-DR:Designated Router 代表ルータ
--エリアを代表する。1エリアに1つ

-BDR:Backup Designated Router 
--DRのバックアップ

-ABR:Area Border Router エリア境界ルータ

-ASBR:AS Boundary Router AS境界ルータ
--別のASとの接続点になる


*関連Web [#i30a90fd]
-[[AX7800S・AX5400Sソフトウェアマニュアル>http://www.alaxala.com/jp/techinfo/archive/manual/AX5400S/HTML/10_10_/APGUIDE/0001.HTM]]

-[[OSPFのエリアの種類>http://jibun.atmarkit.co.jp/lskill01/rensai/ccnpr/04/01.html]] 2012.4.27

-[[OSPFのルータ、パケット、状態遷移、LSAの種類>http://jibun.atmarkit.co.jp/lskill01/rensai/ccnpr/03/01.html]] 2012.3.16

-[[OSPFネットワークにおけるルーターのタイプは?>http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100824/351396/]] 2010.8.24

-[[OSPFとは>http://www.7key.jp/nw/routing/r_protocol/ospf.html]]

-[[OSPFのコスト値が同じ場合>http://okwave.jp/qa/q2200419.html]]

-[[OSPFの動作する階層に関する議論>http://unkar.org/r/lic/1224428915]]
--問題文
 O主任:
 インターネットVPNは、IPパケットを中継する方式では駄目なのかしら。
 
 U君:
 OSPFを使用する場合には、L3SW相互がOSI基本参照モデルの[ イ ]層によって通信できる必要があるので、
 IPパケットを中継する方式では駄目です。 OSPFでのブロードキャスト可能なネットワークにおける経路制御用
 の通信はIPマルチキャストであり、IPアドレスの先頭バイトの値が[ a ]であるクラスDのIPアドレスが使われています。
--OSPF自体はネットワーク層で動くプロトコルだが、動作に必須であるリンクローカルなIPマルチキャストはルータを超えられない。よってこの場合L3SW間はデータリンク層で通信できる範囲内である必要があり、[イ]に入るのはデータリンク層ということになる。IPルーティングなのだからネットワーク層、と単純に考えると間違えてしまう。[a]は224。
--上述したようにIPマルチキャストはRIPv2でも使われているので、RIPv2にも同様の制約があることになる


-[[ルーティングとネットワーク管理論:http://www.wakhok.ac.jp/~kanayama/summer/05/net/netadmin.html]]

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